ネットワークサービスの品質は、最終的にはユーザーが「快適に利用できているかどうか」という体感によって評価されます。しかし、ネットワーク管理者が従来のネットワーク管理ツールを用いてCPU使用率や帯域使用率などの機器の稼働状況だけを監視していても、ユーザーの実際の利用体感を正確に把握することは困難です。
「システムの応答が遅い」という問い合わせが頻発しているにもかかわらず、監視システム上ではすべて正常(グリーン表示)のままという状況は、決して珍しいものではありません。
その主な要因は、ユーザーがサービスへアクセスする地点と、ネットワーク機器を監視している管理拠点の位置が異なることにあります。ユーザーがWebサービスへ接続する際には複数のネットワーク機器を経由するため、通信経路上のいずれかで輻輳や遅延が発生すると、それだけでサービス全体の体感品質が大きく低下してしまいます。
N-Partnerでは、現在以下の2つの方法による遅延監視を提供しています。
1つ目は、ICMPを用いたPingパケットを継続的に送信し、各ネットワークノードにおける遅延時間(Round Trip Time:RTT)を収集・可視化する方法です。
2つ目は、監視対象となるWebサービスに対して、一定間隔で実際のブラウジング動作を模擬し、
ページ表示に至るまでの各工程の応答時間を記録・分析する方法です。
通信経路(パス)の観点では、ユーザー端末がサービスへアクセスする際に、L2/L3スイッチ、コアスイッチ、ファイアウォール/セキュリティゲートウェイなど、複数のネットワーク機器を経由します。そのため、Pingパケットによるネットワーク遅延(RTT)測定のベストプラクティスとして、端末側から通信経路上の各ネットワークノードに対し、近い順に個別のPing測定を実施することが推奨されます。これにより、どの区間で遅延が発生しているかを明確に把握でき、通信経路上のボトルネックを効率的に特定できます。

Webサービスの性能監視プロセスは、以下の5つのフェーズで構成されています。
DNS Query and Response → TCP Connection → SSL → Response → The First Page Download
